歯医者のクリーニングとは?|佐世保市

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歯医者のクリーニングとは?|佐世保市

2023年4月3日

歯医者さんで歯のクリーニングは必要なの?

みなさんは歯のクリーニングをしていますか?
「毎日きちんと歯みがきをしています」という方は大勢いらっしゃると思います。
しかし、「定期的に歯医者さんで歯のクリーニングをしてもらっています」という方はそんなに多くはないと思います。
では、ご自身で行う歯みがきと歯科医院で行うクリーニングは、何が違うのでしょうか?
そして、それは本当に必要なのか?どんな効果があるのか?どんな種類があるのか?など、歯のクリーニングの疑問について、ここでは説明をしていきたいと思います。

1.「歯のクリーニングはなぜ必要?」

毎日歯みがきをしていますか?
歯の表面には、日々生活していると様々なものが付着していきます。歯みがきをしないと、歯にはどんどん汚れが堆積していきます。そしてそれらは悪影響を及ぼします。
まずは歯の表面には、どのようなものが付着しやすいのかを見ていきましょう。

プラーク(歯垢)
お口の中には細菌がたくさんいます。その数は、数千匹と言われています。プラークは歯の表面に付着し、その中には細菌や私たちの食事を餌にして出された代謝物が含まれています。
プラークは、虫歯や歯周病、口臭などの原因になります。プラークは、歯ブラシで落とすことが可能です。

歯石
プラークが、長い間歯の表面に付着し続けていると石灰化し、石のように硬くなってしまいます。こうなると歯の表面に頑固にこびりついてしまうため、ご自身の歯みがきでは除去することが困難です。歯石は歯周病をより悪化させたり、虫歯や口臭の原因となります。

着色(ステイン)
コーヒーや紅茶、赤ワインなど、色の濃い食べ物や飲み物を習慣的に口にしていると、歯の表面に色素が沈着してきます。ステインが付くと、そこを足場にプラークや新たなステインが付きやすくなります。これも歯ブラシで落とすのは困難です。

タバコのヤニ
タバコを吸うと、歯の表面にタールという成分が付着し、歯が茶色くなってきます。タバコを吸う方は、気にされている方が多いと思います。ヤニも付着すると、それを足場にしてプラークや着色、ヤニなどが付きやすくなります。これも歯ブラシでは落とすのは困難です。

バイオフィルム
歯の表面に、細菌が固まって作った膜のようなものです。台所やお風呂の排水溝にできたネバネバした物と、同じようなものです。プラークと違い歯の表面に強固に付着するため、歯みがきだけでは完全に落とすことができません。

食べ物(食べかす)
食事をした後、食べた物が歯の表面に付着したものです。歯と歯の間に繊維質な食べ物が挟まったり、粘着質な食べ物は歯の表面に付着しやすいです。これは歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシを用いることで除去することが可能です。

2.「歯科医院のクリーニングは自分の歯みがきとなにが違うの?」

歯のお掃除には、ご自身で行う歯みがきと、歯科医院で歯科衛生士や歯科医師によるクリーニングがあります。その違いはなんでしょうか。
前の項目で書いたように、歯に付着する汚れには歯ブラシで取れる汚れと、取れない汚れがあります。歯石やステイン、タバコのヤニといった頑固な汚れは、歯科医院で専用の道具を使ってクリーニングをしないと、取ることができません。
また歯みがきも、ご自身でされる口腔清掃だけではお口の中の隅々までしっかり行うことは難しく、歯と歯の間など、プラークが残りやすくなります。特に歯並びが良くない方は要注意です。
一度、汚れをすべて落としきれいにした状態でも、ご自身の歯みがきだけではどうしても歯石や着色などが、再び付着してきてしまいます。
歯ブラシの届きにくい所や磨き癖などにより、歯ブラシの当たりにくい所に溜まったプラークや、歯石といった汚れは虫歯や歯周病の原因になります。
これらの理由から毎日の歯みがきに加え、歯科医院での定期的なクリーニングを受けながら、ご自身の歯のケアをしていく必要があります。

歯科医院のクリーニングでは、プラークだけでなく歯石や着色をしっかりと落とします。
普段の歯みがきだけでは味わえなかった、歯のツルツル感や爽快感、そして本来の歯の色を味わって頂くことができます。そして歯周病の予防や改善にも、重要な役割があります。
定期的にクリーニングに来て頂くことにより、虫歯や歯周病などの早期発見にも繋がり、ひどくなる前に治療や予防処置を行うことができます。

3.「歯科医院のクリーニングではどんなことをするの?」

歯に付着した汚れの種類や状態により、クリーニングの種類もいくつかあります。
お口の中を検査し、それぞれの方に適したクリーニングを提案し行っていきます。

スケーリング
歯の表面に、硬くこびりついてしまった歯石を除去します。専用の機械を用いて、歯石を除去していきます。歯石が多く付着している場合は、数回に分けて行うこともあります。
歯周病が進行してしまった方は、歯肉と歯の間の歯周ポケットと呼ばれる溝の中にも、歯石が付着することがあります。そのような方は麻酔をして、歯石の除去をしていきます。

着色除去
歯の表面に付着したステイン(着色)や、タバコのヤニを除去します。専用の機械を用いて、微粒子の粉末を空気と水と一緒に歯の表面に吹き付け、ステインを除去します。ステインや、タバコのヤニを除去する市販の歯磨剤も売られていますが、それらには研磨剤が多く含まれており歯を傷つけてしまい、さらに着色が付きやすくなってしまいます。着色やタバコのヤニが気になったら、歯科医院で取ってもらうのがベストでしょう。

ブラッシング
ご自身の歯みがきだけでは、落としきれなかったプラークを除去します。歯の裏側や歯と歯の間など、磨きにくい所に残る磨き残しを、歯ブラシや歯間ブラシを使ってきれいにしていきます。

クリーニングを行うと同時に必要に応じ、歯ぐきの状態の検査や、歯みがきの方法の指導を行ったりもします。これにより普段の歯みがきのスキルアップや、モチベーションのアップにも繋がり、より健康な口腔内を保つことができます。

4.「クリーニングはどれくらいのペースで通えばいいの?」

歯みがきは毎日行いますが、歯科医院のクリーニングはどれくらいの間隔で行けばよいのでしょうか。これは歯みがきや、歯ぐきの状態によって人それぞれです。
歯みがきがしっかりできており、歯ぐきも健康な方は3ヶ月に1度のペースで問題ないでしょう。歯石は3ヶ月ほどで沈着してきます。
ご自身での歯みがきで磨き残しの多い方や、歯周病が進んできた方は1~2ヶ月に1度はクリーニングを行った方が良いでしょう。
歯並びが良くない方や、体質やお口の中の環境により歯石が付きやすい方、虫歯になりやすい方も、1~2ヶ月に1度はクリーニングを行った方が良いでしょう。
タバコを吸われる方はヤニが付きやすいだけでなく、タバコ自体が歯周病を進行させやすいので、こまめにクリーニングを行い、歯周病の予防をされることをおすすめします。

最適なクリーニングの間隔については、ご自身では分かりづらいと思いますので、歯科医師と相談し決められると良いと思います。

歯の表面にプラークや歯石が多く付着していると、それに接する歯肉にも炎症が起きてきます。長期間クリーニングを行っていないと、炎症が強い場合があります。するとクリーニング時に、痛みを感じることがあります。痛みが強い場合は、麻酔をして行うことも可能です。定期的なクリーニングを継続することにより、炎症も徐々に落ち着き痛みも感じにくくなります。

5.「PMTCってなに?」

ここまで説明した内容は、主に保険治療の範囲内で行えるクリーニングです。
保険の範囲内では落としきれないバイオフィルムなどを落とし、徹底的にきれいにするのがPMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)と呼ばれるものです。
上記のクリーニングの内容に加え、歯の表面をさらにピカピカに磨きます。
プラークや歯石、着色を落とし、さらに専用の機械と薬剤でバイオフィルムを取っていきます。また、傷ついた歯の表面を磨いてツルツルな歯面にするので、プラークや歯石も付きにくい歯になります。よって虫歯や歯周病、そして口臭の予防にも大変効果的です。

文字通り歯に付着した汚れ、プラーク(=歯垢)や歯石を落とし、きれいにすることです。

毎日歯磨きをしていても残ってしまうプラークを、専用の機械や器具を使って除去します。

 

後ほど詳しくお伝えしますが、プラークは食べカスではなく、細菌の塊だということを覚えておいてください。

特に、歯ぐきの溝の中はプラークが溜まりやすい場所です。

深くなればなるほど歯ブラシの毛先が届かず、酸素の少ない場所を好む歯周病菌が住みつきやすい環境になっています。

 

口の中や歯ぐきの溝に隠れている細菌を減らし、虫歯や歯周病を予防することがクリーニングの大きな役割の一つだと言えるでしょう。

 

クリーニングって何するの?

「今日はクリーニングだけのつもりだったのにいろいろな検査をしたのはどうして?」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

保険診療でのクリーニングは、歯周病治療の一環として行なわれます。そのため診断をする検査が必要になるのです。

 

一般的には次のような手順で進めていきます。

①歯周病・虫歯・噛み合わせの検査

「歯ぐきの検査をしますね」と言われて、

チクチクするのは歯ぐきの溝の深さを測り、歯周病の有無と進行を調べています。

場合によっては、歯を支えている骨の状態や歯石の付着状態を確認するため、レントゲンを撮ることもあります。

 

②ブラッシング指導

クリーニングの効果を持続させるためには、ご自宅でのケアもとても重要です。

細菌が残りやすいところや炎症があるところを上手く磨くコツをお伝えします。

 

③プラーク・歯石の除去

専用の機械や手用の器具でプラークと歯石を取り、ラバーカップなどで歯を磨きます。

 

④フッ素塗布

最後にフッ素を塗布して終了です。

フッ素は歯に付着した汚れを落とした後に塗ると取り込みが良くなり、歯質の強化アップに繋がります。

 

 

加齢や歯周病により歯ぐきが下がってしまうと、歯の根っこの部分が露出してしまいます。

根っこは歯の表面に比べると虫歯になるリスクが高いため、フッ素を利用することはとても効果的です。

 

 

 

プラークって何?歯石って何?

歯の表面を舌で触るとザラザラしている、そんな経験はありませんか?

それはプラーク(デンタルプラーク)かも知れません。

 

よく食べかすと勘違いされますが、全く別のものです。

うがいで洗い流される物は食べかすですが、プラークはうがいや歯磨きだけでは落とせません。

 

口の中の細菌が歯の表面に付着してネバネバした物質を作ります。

これがプラークの正体です。

 

 

プラーク1mgの中には約1~2億個の細菌が含まれていると言われており、細菌の塊です。

 

この細菌の塊は、簡単に除去されないようバリア(膜)を張ります。

よってこれをバイオフィルムとも呼びます。

 

バイオフィルムは口の中だけでなく私達の身近な所にも存在しています。

例えばお風呂場の排水溝など、あのヌルヌルしたものです。

 

発生したプラーク、バイオフィルムは簡単には除去出来ません。

 

また、歯石とはプラークが唾液に含まれるカルシウムやリンと結合して、石灰化したものです。

歯石の表面はデコボコしているのでさらにプラークが付きやすくなります。

お口の中で徐々に硬い歯石へ変わっていき、歯磨きだけでは除去できなくなってしまいます。

クリーニングで歯は白くなるの?

 

当院で行なっている歯のクリーニングは大きく2つに分かれます。

①保険適用のクリーニング
プラークと呼ばれる細菌の塊やプラークが石灰化した歯石を除去する「スケーリング・SRP」のことを表します。

②自費診療のクリーニング
予防目的や審美目的など病名がつかない場合は自費診療のクリーニングとなります。 「PMTC」のことを表します。

専用の器具とペーストを使い、普段の歯磨きでは落とす事のできない着色汚れ・タバコのヤニなどを除去する「PMTC」を行うことで、歯本来の白さを取り戻すことができます。

また、歯周病や虫歯の予防にも効果が高いものとなります。

ホワイトニングとの違いって?

前述したように「PMTC」により、歯本来の白さを取り戻すことができますが、それ以上に白くすることはできません。

歯のホワイトニングでは、薬剤を使用します。歯の内側から薬剤が浸透し歯本来の色よりもさらに白くすることができます。

ホワイトニングは、歯医者で行うものと自宅で行うものがあります。

 

なぜ何回も通うの?

 

たくさん付いている歯石や歯ぐきの中の深い所に付いている歯石は、一気に除去してしまうと歯ぐきが腫れてしまう恐れがあります。

そのため数回に分けて取るという保険診療上のルールがあります。

 

よって歯周病が進んでしまっている方は、その分治療回数が増えてしまうのです。

最後に

虫歯や歯周病は、一度なってしまうと治療を行っても元の状態には戻りません。また初期の段階では自分では気付きにくいため、歯や歯ぐきの痛みが出たり、症状が出てから気付くことが多いです。定期的な歯のクリーニングを歯科医院で行うことにより、虫歯や歯周病の予防ができたり、もし万が一なってしまった場合でも、早い段階で対処することができます。
歯に詰め物や被せ物が入っている場合は、天然の歯より汚れが付着しやすく、虫歯や歯周病にかかりやすいです。インプラントをされている方も、良い状態を長く維持するためには、定期的なクリーニングが必須となります。
歯科医院でのクリーニングは、いつまでもご自身の歯で食事や会話を楽しんで頂くにあたり非常に重要なことです。
ぜひクリーニングを習慣化し、いつまでも健康な口腔内を保つようにしてください。

長崎県佐世保市にあるスマイルライン歯科・矯正歯科佐世保

監修 大串 博
歯科医師臨床研修指導医
日本歯周病学会 専門医
日本口腔インプラント学会専門医
日本臨床歯周病学会 歯周病指導医・認定医 ・歯周インプラント指導医
日本顎咬合学会 認定医
日本アンチエイジング歯科学会認定医
日本歯科医師会認定産業歯科医
インビザラインダイヤモンドドクター
日本審美歯科学会会員
日本血液学会会員
点滴療法研究会会員 高濃度ビタミンC点滴療法認定医
日本歯科医師会会員

 

「鬼手仏心」
歯科医になった時からの座右の銘です。

生涯常に研修・精進、メスを置くまで終わりのない道を登り続けます。

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