ラバーダム防湿
2022年12月7日
ラバーダム防湿
ラバーダム防湿法のイメージとしては、お口の中に小さな施術室を作るような感じです。具体的にはラバーダム防湿専用のゴムのシートに小さな穴を開け、治療する歯だけをその穴に通して、お口の中と歯を隔絶し、清潔な環境にして治療する方法です。
メリット
唾液による感染を防ぐ、薬液が漏れるのを防ぐ、器具の誤飲を防ぐ、術野の明示、周囲軟組織(頬や舌、歯肉)の保護などがあります。
ラバーダム防湿法が考案されてから約150年が経過しました。主に根管治療の成功率を上げることを目的に使用されます。なぜなら、細菌の根管への感染がなければ根管治療は成功するからです。感染がなければ歯髄組織が根管内に残っていても治癒します。ラバーダム防湿をすれば感染がゼロになるというわけではないですが未だにこれを超える防湿法はありません。
しかし、日本の歯科治療現場におけるラバーダム防湿の使用率は低く、約5%程度しかありません。
ラバーダム防湿は手間がかかり、時間が必要です。場合によっては麻酔も必要なこともあります。治療を早く終えなければいけない保険治療においては方向性が逆の処置なので日本ではあまり行われていないのが現状です。
デメリット
一方でラバーダムのデメリットは、「人を選ぶ」ということです。ゴムのアレルギーがある人には使用できません。また、口をふさがれるので鼻呼吸ができない人も使用できません。一定時間口を開けたままでいると顎が痛くなる人も使用できません。
監修 大串 博
歯科医師臨床研修指導医
日本歯周病学会 専門医
日本口腔インプラント学会専門医
日本臨床歯周病学会 歯周病指導医・認定医 ・歯周インプラント指導医
日本顎咬合学会 認定医
日本アンチエイジング歯科学会認定医
日本歯科医師会認定産業歯科医
インビザラインダイヤモンドドクター
日本審美歯科学会会員
日本血液学会会員
点滴療法研究会会員 高濃度ビタミンC点滴療法認定医
日本歯科医師会会員
「鬼手仏心」
歯科医になった時からの座右の銘です。
生涯常に研修・精進、メスを置くまで終わりのない道を登り続けます。